セカンダリースクール学費支援 経過報告(11)

mudefが支援を行うマゴソスクールの子どもたち13人の、セカンダリースクール学費支援の経過報告と近況が届きました。

費目(13名分) ケニアシリング(Ksh) 日本円(JPY)
交通費 8600 12,298
物品購入費 1,900 2,717

(1Ksh ≒ 1.43JPY ※2013年1月25日現在)

卒業生に関して

2011年度卒業生が3名就職しました!

オビリ

ケニアの携帯電話会社 Airtel の営業係として就職。月~金はオフィス勤務、土曜日は銀行からの支援で会計士となるための学校に通わせてもらっているそうです。

インバラ

ビレッジマーケットというナイロビの大型ショッピングセンターで販売員の仕事をしています。

ナンシー

IT関係のカレッジに進学、海外系のNGOでボランティアをしているそうです。

他の生徒たちにも良い目標になるだろう、と喜ばれています。

また、オドンゴ、ジョージ、スティーブン、トニー、エミテワ、ザブロン、アグネス、バイオレットの8名がセカンダリースクールを卒業しました。

卒業にあたり、4年間のセカンダリースクール生活がどのような意味があり、どんな力になったと思うかと問いかけ、ひとりひとりがそれに対してみんなの前で話をしたところ、家庭環境が複雑な生徒が多いため、家庭において大きなストレスがあっても学校で勉強できるということが非常に励みになった、仲間がいたことが大きな力になった、と答えたそうです。

また、今後勉強したいことを聞くと、誰もがまずはコンピューター技術を習得することを希望したために、マゴソスクールでITの先生を雇用し、コンピュータークラスを設けることにもなりました。

これはOGOBのためだけではなく、近隣のキベラの若者たちも有料で受講できる形で行う予定とのこと。

将来は進学して先生になりたい生徒もいるため、マゴソスクールで研修を受け、将来は本採用の教員になることも可能性があるそうです。

その一方で、卒業予定だった生徒の1名サミュエルは、残念ながら落第してしまいました。今年再びForm4をやり直すことになりますが、マゴソスクールには成績のせいで落第した場合には支援を継続することができないという決まりがあります。現在は、サミュエルがもう1年学校に通う費用をどうするのか等話し合っているところです。

マゴソスクールを取り巻く現状

昨年度のKCPE(小学校教育課程修了試験)、KCSE(ケニア中等教育修了試験)は無事終了しましたが、昨年9月、ケニア全土で3週間に及ぶ大規模な教師のストライキがあり(賃上げ要求)、すべてのスケジュールがずれこんでいるようです。

通常であれば12月末にKCPE試験結果が発表になり、1 月中に学校の選定、2月第一週には入学となりますが、現状KCPE試験結果はおそらく2月に入ってからの発表ではないかと予想されているようです。

また、KCSE結果に関しては早くて6月の発表の予定ですが、これもずれこみそうだとのこと。

卒業生たちの今後

試験の結果が出て進学できるまでに間が空いてしまうため、マゴソスクールではその間に卒業生たちが自立生活の第一歩を踏み出せるようにする取り組みを検討。その一環として、mudefが支援をする子どもたちを含む11名の卒業生たちと数回にわたり今後についてのミーティングを行いました。

その結果卒業生たちは、マゴソスクールの運営に関する部分でスタッフとして配属され、若干ではありますが手当を受け取るようなシステムを作ることになったそうです!

マゴソスクールの幼稚園、初等部1~8年、給食センター、図書館、マゴソファミリー(女子寮、男子寮)、女の子クラブ、アートクラブ、音楽部、演劇部、スポーツ部といった部活動や事務局にそれぞれ希望者を研修生として配属させ、彼らが今後の進学費用を貯金したり、自立生活をはじめることができるよう支援することが目的です。

現在、身寄りのない生徒はマゴソスクールの男子寮と女子寮で生活をしていますが、今後マゴソスクールの寮ではもっと小さな子どもたちをできるだけ多く保護できるようにしたいという希望があります。そうした意味でも、セカンダリーを卒業した生徒たちが寮を出て自立生活をできるようになることが重要です。

そのための新しい試みとして、1月末にはマゴソスクール近隣に部屋を借りました。初期費用はマゴソスクールで支払いを行い、翌月からは卒業生自身で支払いをしていくという方式を取る予定で、1部屋に3~4名でシェアをし、ひとり暮らしがしたい人はそれぞれ自分で貯金をして準備をします。

自立して生活ができるようになるにはまだまだたくさんのものを乗り越えなくてはいけませんが、マゴソスクールをベースにたくましく成長してほしいです。

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